てれてれ日記

子育て、日々のライフハック?的な内容です。

マネーという名の犬

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マネーという名の犬
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Kindle Unlimited対象です)

子供向けに書かれた本ですが、充分大人向けに沁みたので紹介です。
私はここ1年ほど Kindle の読み上げ機能で耳で本を聞くのですが、やさしい言葉で書かれているので耳読におすすめです。

投資家の村上世彰さんが監修されています。
彼が書いた「生涯投資家」という本にも感銘を受けましたが、彼が最も子供にわかりやすい本として選ばれたそうです。
「生涯投資家」についてもまた別途書きますが、自分が小さい頃から好きで得意だったお金儲けで社会に貢献しようとして突き進んできた村上さんが出る杭として打たれ、仕事を奪われ、家宅捜索に巻き込まれた娘さんがストレスから初孫を流産してしまう という辛い体験が書かれています。そんな中自分自身を振り返ったのが「生涯投資家」であり、その収益は子どもたちにお金について教える為に使うと決められていたそうで、それがこの本です。


前置きが長くなりました

この本は子供にわかりやすいようにお金の単位は日本円で書かれていますが、ドイツ人の著者で、キーラという少女が主人公です。
キーラはお父さんとお母さんがいつもローンの返済のことで頭を悩ませていることを知っています。そして、犬を飼いたいと思っていたけれども大きな家に引っ越したためローンが増え余計にいさかいが増えているという状況です。
そんなある日、家の前に怪我をした大きな美しい白い犬が倒れていました。キーラと家族でその犬を介抱し、マネーと名付けてしばらく飼うことにします。
(「お金」と名前をつけるなんて・・とお母さんはお金への後ろめたいイメージを思い出します)


その犬はある時からキーラの心の中に話しかけてきます。犬と二人で森の中の隠れ家に行った時だけ犬はキーラの心の中に語りかけます。
驚きながらもキーラは色々質問しますが、
犬はキーラにどんなことを成し遂げたいのかと尋ねます

彼女は10個の願い事を書き、さらに一番大切な3つにしぼります。
・来年の夏アメリカに留学したい
・パソコンが欲しい
・借金に困っている両親を助けたい


犬はキーラに3つのことを話します
1.願い事リストに写真をつけた「夢アルバム」を作って毎日眺めること
2・それぞれの夢に合わせて夢貯金箱を作ってお金をいれること
3.決めたことはすぐにやること!

キーラは夢貯金箱にアメリカに留学するためのお金として最初500円を入れます
お母さんは貯金箱を見つけ何のためと尋ねますキーラは恥ずかしいと思いながら留学のためと伝えますそうするとお母さんはちょっと考えて1月500円として一年で6000円60万円貯めるのには10年かかるわねと笑います
キーラは少し傷つきます。
また、どうやって大それた願い事を叶えるのか検討もつきません。

自信をなくしたキーラに、犬は
成功日記をつけることを勧めます。毎日少しでもできたこと成功したこと夢に向かって進めたことを書いていくようにと。
(そしてこれが、後々困難や恐怖に直面したときに読み返す大切なノートになるのです!)

犬はまた、もう一つの事を伝えます
「自分ができることで他の人の役に立つことを探してごらん」

私にできることなんてないわというキーラに、犬はアメリカの小学生がお金持ちになった例を話します。
雨の日だって雪の日だってどの家庭もドアから出て濡れながら郵便受けの所に行って新聞を取らなければなりません。ある小学生が、雨の日も雪の日も僕が月1ドルで代わりに郵便受けから新聞を取ってドアの隙間に差し入れます という商売を始めました。
たくさんの家がこの商売に乗り、そのうち彼は同様にゴミ出し、ペットの世話、水やりなどであっという間に月何百ドルも手に入れるようになりました。一人では回らなくなり仲間を使い 規模を拡大していきます。そしてそのことで本を書き有名になり、テレビ出演をし、億万長者になったという話です。

キーラはそれを聞いて自分に何が出来るだろうと考えます
マネーは君は「犬と遊ぶのが得意だね」と教えます
キーラは近所の家にいる犬に奥さんが四苦八苦しているのを見ていました。自分ならもっとうまく犬を手なずけられるのに・・。実際キーラは犬とその犬とよく遊んでいました
ドキドキしながらキーラはその家の前に行き、話を切り出します
「もしよかったら私が散歩に連れて行きますよ」
その家のご主人と奥さんは大喜びでキーラに依頼しました

キーラにとって犬と遊ぶのは好きなことで犬を手なずけるのも得意なこと
そしてキーラはその家ともう一軒もう2件ぐらいの家と契約を結び散歩を連れて行きます

そうしたことを成功日記に書いていきます

またある時、犬はこう伝えます
「どんなに小さくてもお金は使う分と将来の分に分けること」
金のガチョウの話を例え話に使います。ある農夫が自分のガチョウが金の卵を産み、一日目は大喜びでした。二日目三日目と経つにつれガチョウが1日に一つの卵しか生まないことに腹を立て、ガチョウを殺してしまうというお話です。

これはよく収入の2割を投資に当てなさいという話に出てきますが、のちほど金利の話も出てきます。

そうこうするうちにマネーと名付けた犬のご主人に出会います。
犬のご主人は怪我をして入院していたために犬を探すことができなかったのです。

キーラは犬を返さなければいけないと思っていましたが、そのご主人に一目会うとその人がとても好きになりました。ご主人もまだ病院にいなければならないこと、犬もキーラといるのが幸せそうなので、引き続き世話をしてほしい。これまでとこれからの代金はお支払いする、その代わり週に1回病院に犬を連れてきてほしいと伝えます。
彼女は「お金をもらうなんて。この犬が好きだから世話していたのに」と思いますが
ご主人は、
「得意なことでお金をもうけることは、悪いことではないよ」といいます。彼は実際に成功した資産家でキーラに色々なことを教えていき、様々な歯車が合わさって、キーラの願い事が現実に向かって行くのです・・・・。

この辺までが前半です。


私が印象に残ったことは以下の5つです
・成功日記をつけること
・早い段階から収入から取り分けて投資し、複利の恩恵を得ること(子供でも!)
・自分の得意なことこそ感謝される
・幸運は、常に準備と努力の結果である
・やると決めたことは72時間以内にやる!

他にも「お金持ちになれば人を助けることができる」「お金を汚いと思っているうちはお金はたまらない」など出てきますが、
つまりは
・得意なことに努力を集中せよ。結果としてそれをお金に変えよ
・得たお金は使い切らず、投資に回せ。
・増えたお金で人を助けることができる

ということかなぁと。
やると宣言して1年以上経っていること、沢山あります・・・
やる気を引き出す「スイッチ!」の本で、象使い(理性)と象さん(直感や本音)が頭にはいて、どれだけ象使いが頑張っても巨大な象さんが腰を上げないと行動にはならないとありましたが。
自分がすいっと動けてしまう得意なことで皆が必要としていることを小さなタネでもいいから見つけること。
世の中の成功している人はみんな自分の得意なことに取り組んでいること。

果たしてそれができているかな?と改めて立ち返ることができました。

この本の著者も大人からたくさんのフィードバックが来ていることに驚きつつも、「子供と大人のためのお金の本です」とあとがきにありました。

お金と、天職探しに迷うかたにおすすめです。